第2章

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【俺の写真はまだまだだよ。兄ちゃんがいるんだけど、もっと上手いんだ。あと名前、美羽って呼ぶ。美羽も俺の事適当に呼んで】 ふーん…… お兄ちゃんがいるんだ。それで影響されたのかな??十分上手だと思うけどな。 そして名前。私は山本旺士郎とフルネームで呼んでいたので長くて正直面倒だなと思っていた。 だから短く、手っ取り早く“おうちゃん”と呼ぶ事にした。 その後も個人メッセージでやり取りは続く。 美羽【旺ちゃんの写真十分上手だよ。私のなんて何かものが無いと写真なんて撮れないし……。旺ちゃんは何を撮っても綺麗に撮れてる】 旺士郎【旺ちゃんって……まぁいいけど。美羽には美羽の写真の良いところがあるよ】 美羽【そうかな?てか、旺ちゃんは自撮りってしないの?自分の写真1枚も載ってない】 旺士郎【男だし自撮りなんてしないよ。そもそもSNSだってスキルアップの為に始めただけで回りの奴らだってほとんどやってないし】 美羽【えー!うちのクラスの男子なんてみんなやってるよ?自撮りだってしょっちゅうだし。同じ高校生でも違うもんなんだねー】 旺士郎【そうだね。俺のいるとこ熊本の中でも田舎の方だからなおさらかも(笑)】 こうして他愛のないメッセージのやり取りは飽きること無く続いた。
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