第3章

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『美ー羽!』 休み時間、後ろから佳奈に声を掛けられる。携帯の画面に釘付けだった私は少し驚いた。 「佳奈、どうしたの?」 『美羽、最近めっちゃSNSにハマってるよね』 自分でも知らず知らずのうちに旺ちゃんのページを確認していたようだ。 投稿があればコメントをし、なければいまかいまかと待ちわびている。 そんな私を佳奈はニヤニヤと見つめてきた。 「そ、そういうんじゃないから!」 『何が~?あたし別に何も言ってないけど?』 「もう~…」 佳奈の言いたい事は何となく分かる。 ほんと… そんなつもりじゃないし。 だって顔も知らない相手を… うん、やっぱりないない。 写真に惹かれてるだけだし。 素敵な写真なんだもん、気になるよ。 自分で自分に言い訳をし、心の奥に芽生えた気持ちに気付かないふりをした。
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