第1章

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「朝の6時って……はぁ」 そんなに早く起きられないよ。 いや、起きるしかないんだけど。 ……それより 「熊本か。寄りによって阿蘇山ね……」 苦い思い出が蘇ってきそうなところで私は頭を振り、ゴミ集めへと戻った。 別にいいじゃない 熊本くらい。 行ってやるわよ。 もう 忘れたよ 昔のことだから。 「旺志郎(おうしろう)なんて名前、もうとっくに忘れた」 ゴミを集めた袋へそう呟くと ゴミ袋の口を固く縛りゴミステーションへと放り投げた。
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