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真夜中に差し掛かったであろう辺りでやっと追い払った後、家に帰ろうと歩いていた時、一人の女の子が森の入口で右往左往していた。
端から見たら入ろうか入らないか迷ってるように見受けられ、アイツらの仲間ではないと思った。
こんな辺鄙(へんぴ)な所へ何しに来たんだろうか?
来訪者にしても俺に知り合いなんていねえし……。
それに………相手の格好がパジャマ姿だし…。
色々と疑問だが、声をかけてみることにした。
「ねえ、君。そんなトコで何やってるの?」
「キャアアアアッ!!?出たああああああ」
「ちょっ…」
悲鳴を上げられるなんて思いもしなかった俺は、慌てて女の子の口を塞いだ。
「んぐっ!」
全くもう……と内心思いながらも、今が真夜中だったことを思い出す。
……もしかして、オバケが出たと思ったとか?
そう思い、
「落ち着け。大丈夫、俺はオバケじゃないから…」
と、一応言ってみた。
いや、本当にオバケと思ってたかは知らないけどね?
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