旭狼会と紫藤組の男

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そんな紫藤と視線を交わした外崎は、それから気持ちを切り替えたのか居ずまいを正して九条に視線を向けた。 「一臣さん、お久し振りです。お元気そうで何よりです」 外崎が丁寧に頭を下げると、九条が鷹揚に頷いた。 そして、次に祐羽に向き直った。 その透き通った目に見つめられて祐羽はドキッとして、目をパチパチとさせた。 「祐羽さん、初めまして。外崎です。何かありましたら遠慮なくおっしゃって下さいね。宜しくお願い致します」 それから祐羽に綺麗に微笑んだ。 それに思わずほわわ~と頬を染めた。 「お、お願いしますっ!!」 ハッとして祐羽も頭を思いきり下げて、案の定ゴンっとテーブルに額をぶつけた。 「いたぁ~」 「だ、大丈夫ですか?!」 額を押さえて呻く祐羽に驚いた外崎が駆け寄る前に、隣の九条が手を伸ばした。 「おい。見せてみろ」 「う…大丈夫です。けど、もしかして赤くなってますか?」 「いや」 「すみません」 額をさすりながら九条に謝ると、向かいからクックックッと笑い声が聞こえてきた。 祐羽が視線を向けると紫藤が顔を手で隠し笑っており、外崎が優しく嗜めているところだった。 「あ~~~っ、笑った笑った」 紫藤が笑いをなんとか納めたのは、それから少ししてからだった。 1分くらいは笑っていたのではなかろうか。 「今時そんなベタな笑いを見せてくれるなんてな~。一臣、いいヤツ見つけたな」 紫藤が鋭い眼光に口の端をニヤッと上げて九条を見た。
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