一秒でも早く!(青木宏介)

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「この部屋にも秘密の階段のスイッチはないよね……」 祥子は弱々しくそうつぶやくと、ため息まじりに言葉を続けた。 「だけど、この殺戮迷路に本当にあるのかなぁ……。 秘密の階段のスイッチなんて……」 「あるって、信じるしかないよ。 信じるのを止めたら、オレたちは死ぬしかないんだ」 「木下ピエロが私たちにしてることって、理不尽で許せないよ。 私たちは実験用のモルモットじゃないんだよ。 私はあの木下ピエロが、憎くて仕方がないよ」
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