笑顔の裏で策略は巡る

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  義元が寿桂尼にくどくどと説教を受けた宴から数日後、駿府館に大原雪斎が戻る 龍王丸は雪斎に会うため義元の部屋に入る  「父上!龍王丸にございます。雪斎様に会いたく入室してもよろしいでしょうか?」 障子の前にて座り義元から入室の許可をもらうのを待つ 「ホッホ…龍王丸か、うむ入ってよいぞ」 「ありがとうございます」 と、義元の許可を聞いた龍王丸は礼を言い終わった瞬間に立ち上がり障子を開け雪斎の間近に駆け寄る その部屋には雪斎、その奥に義元、そして義元の隣に寿桂尼と三人がいて、笑顔で龍王丸を迎える 「おお、ボン!相変わらず元気な事で、三河の土産をたんっと持ち帰っていますぞ」 「本当ですか雪斎様!龍王丸は嬉しゅうこざいます…あ、」 喜びの声を上げる龍王丸だが何かに気付き、コホンと咳払いをすると一歩下がり恭しく頭下げる 「先ずは戦勝おめでとうございます。雪斎様」 「ハッハ、これは良く出来ましたなボン、寿桂尼様の御教育が行き届いておるご様子」 子供ゆえに無邪気さはあるが相手を敬う思いを礼儀をもって表現出来る龍王丸に感心する大原雪斎にマッタをかける義元 「まて雪斎、なぜ母上なのじゃ麿かて龍王丸にはちゃんと礼儀作法を教えておるぞ」 はぁ!?×2 と、雪斎と寿桂尼
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