前書き

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前書き

  1538年天文7年頃(天文8年というのもありますが、この作品では天文7でいきます) 大大名の今川義元と定恵院との愛の結晶   今川家の次代を担う嫡子として生まれた幼名 龍王丸こと今川氏真にどの様なイメージを持っているでしょうか? 名門今川家を潰した愚息 そのようなイメージではないでしょうか? なにせ今川家は超名門でしたが、 1560年永禄3年に起きた、かの有名な桶狭間の戦いで父親の今川義元が討ち取られてしまい急遽、氏真が名門今川家の舵取りをする事になりますが… 和歌や蹴鞠を楽しむ幸せいっぱいの生活をしてきた氏真には名門今川家の運営を仕切る事ができず、政務を祖母の寿桂尼に任せっきりにしたことで家臣達の忠誠は氏真から離れてしまい この寿桂尼が天に召された1568年 その年に武田家の駿河侵攻が始まると多くの家臣達は武田家に寝返り氏真は全く太刀打ちできずにあっという間に駿河を取られ 仕方なく駿河を捨て遠江に逃げ込むも元今川家の家臣だった徳川家康にまで攻め込まれて翌年には徳川家康に降伏 その後、正室の早川殿(北条氏康の娘)を頼り北条家へと身を寄せるがしばらくすると政策が変更した北条家から邪魔者扱いされ始め、それに堪えきれず敵であった徳川家康に頭を下げ庇護してもらい超名門の今川家を潰した情けない暗君 今川氏真…   政も戦もダメダメでお家を潰し、そのうえ恥も外聞もなく、裏切られた徳川家康に頼るなどと、武士の風上にも置けない体たらくに暗君の称号を付けられても致し方ないかもしれません しかし、作品説明で書いたように実は今川家は滅びてないのです そこで、見る角度を変えるとどうでしょう 情けない暗君とは違う人物像が見えてくるのではないでしょうか? そんな感じで物語を始めようかと思います。
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