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12月30日の年の瀬に、女のスマホに既婚者の男から文字が届いた。
(お正月、どうする?飯でも食べに出るか?)
女は、仕事が忙しかったので、既読マークを付けて、ほったらかしにしたままだった。
大晦日、女は最後の仕事を終え、店のシャッターを閉めた。
その時に、後ろから声を掛けられた。
吃驚して振り返ると、既婚者の男だった。
「お疲れ様。何の返事もよこさへんと、お正月どうするねん?そや!?あれから、店に変なヤツ来てへんか?!」
年末、女の店には、酔っ払いからの嫌がらせが、連日続いていた。
既婚者の男は、その事を心配してくれていた。
そして、女の顔を見るなり、
「かなり疲れてるな?今から飯でも行くか?」と、言った。
女は、さっさと仕事を片付け、都会へ向かった。
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