記憶

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記憶

彼女は言った。 「ねえ、あなたの小さい頃の話を思い出させたいわ。思い出せない?」 「僕が小さい頃、誰かが僕は医者に治せない病気だと言った。その人が言うには脳腫瘍らしい。子供時代のある大きな地震の後、僕のまちに大雨が降ったんだけど、その後自衛隊の災害派遣がきた。それで自衛隊に軍事機密を使って僕の病気を治してとお願いしたよ。」 「あなたの願いを叶えたの?」 「願いを叶えるにはいくつか条件がある、と軍曹が言った。それは自衛隊に入隊することだって。自衛隊は僕にあるテストを課した。テストは、自衛隊の為に何か役に立つアドバイスをすることだった。幸運にも自衛隊はそこに一ヶ月滞在することになっていた。僕は彼らを観察し、二つのアイデアがひらめいた。テストの結果はどちらのアドバイスをするかにかかっていたんだろう。」 「どうだったの?」 「そのテストには合格した。次の条件は何か自衛隊のためになることをすることだって。」 「それは何?」 「世界を平和にすることだ。」     
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