日本を救ったのはコタツだった話

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__________1854年 果たして、タイムスリップしたコタツがどこに行ったのかと言うと... きっと誰もが聞いたことがあるでしょう。 『1854年 ペリー来航』 ペリーは黒船に乗って、日本に開国してもらおうとやってきました。 半年以上の年月をかけて日本にやってきたペリーは、日本人に「鎖国はできません。」と断られても、簡単に引き下がりませんでした。 どうしても鎖国を承認してほしいペリーは試行錯誤しました。 その末、「日本は権威に弱いから、脅すに限る」と言う結論に至ったのです。 ペリーたちは、江戸湾の入り口浦賀に着くなり、日本人に大砲を構えました。 そんな緊張感の中、突如現れたのです。 最新式のコタツが。 大砲を構えたペリーたちと、日本人の間に異様な存在感を放つコタツ。 「な!なんだこれは!」 ペリーたちは、思わぬ武器の出現に慌てます。 日本人もそれがなんなのかわからず、お互いコタツから一定の距離を保ちます。 沈黙が続く中、ペリーが口を開きました。 「おいお前、あの布で覆われた中に何が入ってるか確認してこい。」 命令された部下はあからさまに嫌な顔をします。 しかし断るわけにはいきません。 部下は、ため息をついて船を降り、コタツにゆっくりと近づきます。 日本人もペリーも誰もがドキドキハラハラしていたことでしょう。 コタツに近づいた部下は、恐る恐るコタツの中に手を入れました。 「はっ!」 部下は大きな声をあげました。 「どうした!!!!!!」 ペリーが叫ぶと、部下はさらに大きな声で言いました。 「ちょ、ペリーサァァァァァァン!来てください!」 ペリーは部下に呼ばれると、自らコタツに近づき手を恐る恐る入れました。 「な、なんだこれは...あったかいだと...?」
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