第1章

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「ナベやんが幸せならいいってのも、 まぁ少しはある。 でも、 ホンネは、 友達のポジションでも好かれてることが嬉しいんよ。 だから、 ジェラシー押し殺してでも、 一緒に酒飲んでたいと思う――。 でもこれはたぶん俺とナベやんが一線を越えてない仲だから出来るんちゃうかな。 俺とナベやんの関係を、 そのままとーるちゃんとの関係にダブらせるのには無理があるんとちゃう?」 「…ごもっとも」 「ま。 呑もうや。 ――ナベやん」 「ああ」 矢代はザルだ。 一晩飲み続けてもまだ飲める。 本人曰く酔いも薄いらしく、 宴会ではいつも酔ったフリをするほどだ。
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