第1章

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だからコイツと飲むときはつい安心してしまう。 俺は酔っても平気だぞ――、 と。 ――だからって。 朝起きたら矢代と二人。 全裸でベッドの中ってのはどうだろう。 「―――え?」 「ん。 ナベやん…起きたか?」 「ややややや矢代。 こここここれはっ」 「落ち着け。 ナベやん。 …とりあえずその純潔奪われた乙女のようなカッコは止めてくれへん?」 俺は掛け布団で胸から下を隠すようにしながら、 横座りでベッドの上を後ずさっていた。 「あ」 「その調子じゃ、 な~んも、 覚えてないんやな?」 「えっと…飲んで……飲んで……店を出た記憶が…無い」 「あー…わりと早いネェ。 旦那サ~ン」 「だ。 旦那さん?」
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