第三話 大木で待つ貴方、悲しき君の面影

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第三話 大木で待つ貴方、悲しき君の面影

「おかえりなさーい...って、アンタ何か窶れてない?」 「ううっ...別に何でもないから...大丈夫...うん。」 「ホントに...?」 母さんに心配そうな顔をされてるので、仕方なく玄関にある鏡を見ると、確かに窶れてるように見えなくはない。いつも以上に重い何かを背負ってとんでもないことに巻き込まれ...いつも以上に大変な毎日です。 クタクタになりながら階段を上って自分の部屋に向かう。バッグがずっしりと重く感じる。これもまた日々の疲れなのだろう。 扉を開けるとベッドに座ってマンガを読む元神様こと白夜がいた。妙に面白いのか大爆笑している。確かに面白かったけど...今見るとそんなに面白くないんだよな...。 「ギャハハハハ!あ、ああ、おかえり魔夜。」 「ただいま...。」 「すっげえ窶れてんな。飯ちゃんと食ってるか?」 「食ってるよ...私はそれ以外のことで疲れてんの...。」 「あー、渡村先生のことか。なんかわかったか?」 「全く...。そこで休んでいい?」 「ダメだ。地べたで休め。」 ひっど...アンタ本当に神様やってた?そう思いつつ地べたに倒れ込む。硬い。痛い。     
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