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「.....。」
男は私を見て睨んでいる。私がまるで悪いことをしたかのように睨み続けている。逃げたいが逃げられない。体が動かないのだ。例えるなら、金縛りの起きてるバージョンみたいな感じだ。まさかこの男が私に術かなんかをかけてるのか...?
「初めまして、ちょっと遊んだだけで階段からすっ転んで落ちたお嬢さん。」
「っ!!?」
__コイツ...っ!!
「何でアンタが知ってんのよ!!その呼び方やめてくれない!?」
「いや見たものをそのまま言っただけだ、ズッコケ女。あ、それとも転がりボロボロ女がいいか?どっちか選べよ。」
___ムカつくっっ!!
「うっさいわね!どっちも嫌だし!!ってかアンタ何なの!?御札いろんな意味で破いたのアンタなの!?」
飛んで見下していた男はゆっくりと地面に降りる。降りても身長差的にまだ見下されてる気がしてならないのだが。
「じゃあ今覚えろよ。俺は"白夜"だ。はい終わり。」
「...御札を破いたのは?」
「俺。」
「そう。」
しばらく沈黙が続く。長々と話をするかと思っていた。お互い見つめあった末に...。
「お母さあああっ、ムゴッ!!?」
「黙れよお前!うるせえよさっきから!」
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