第二話 妖怪九尾狐はうちの学校で噂の教師が気になるそうだ

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第二話 妖怪九尾狐はうちの学校で噂の教師が気になるそうだ

「それじゃあ資料集105ページを開いて。忘れてきた人は近くの人に見せてもらって。出来れば前後じゃなくて隣に見せてもらうように。」 3時間目の国語、古文についての授業だった。私にとって国語や日本史は一番得意であり、好みの教科でもある。というのも、父が神社の神主をやっており、よく月乃家の御先祖様の話をしていたから、歴史とかそういうのに興味を持つようになったのだ。 そして3年生にとって国語は、実はとても人気なのだという。それには理由があって、授業もわかりやすく、生徒のわからないところをしっかり解説してくれて、何より遊び心があるのだ。授業がわかりやすいというところとかはいいが、遊び心に関して私はそんなこと思った事あまりないが...確かにそんな感じはする。しかし本当の理由があって、実は国語の担当の先生が...。 「と、渡村先生...その...今の聞き逃しました...。」 「ん?今の早口だったかな?皆はどう?...ああ、わかるね。じゃあ三澄さん、今そっち行ってゆっくり教えてあげるね。じゃあ皆、それぞれ作業を始めて。」 「(わ、私のところに来る...!)」     
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