第三話 大木で待つ貴方、悲しき君の面影

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幸い渡村先生には何の罪もないということがわかったが、急に人気者になるようなものだろうか?私はあまり恋愛とかそういうの全く経験してない。というか漫画とかテレビとかでしか見たことがない。女子とは不思議だな。なんていう私も女子なのにわからないという悲しさ。 「よし!とりあえず頑張っている御褒美に俺から贈り物をしてやるよ。」 おお、珍しい。いやまだ会って数週間しか会ってない。まだコイツがどんなやつかも完全に理解しきった訳でもない。まさか何かやばいもんでも送り出すのか?拷問?おしおき?えっえっ怖い。 「んじゃあ魔夜、そこに座れ。」 「え?う、うん。」 とりあえず白夜の言う通りに、白の丸カーペットの端っこに座る。その反対に白夜が正座する。深呼吸をし、肩を回し、両頬を叩く。えっえっなんかやんの?えっえっ怖い怖い怖い! 「いいか魔夜、何があろうとも動じるんじゃねえぞ。くしゃみとか足のしびれとか母の呼び声とかその他もろもろに動じるなよ。全部我慢しろよ!?」 「う、うん。」 明らかに怪しい。絶対何か始まる!儀式かなんかを始めるだろこれ! 白夜は袖から手のひらサイズのずっしりとした白い綺麗な玉をとりだし、丸カーペットの真ん中に置く。次に袖から鉄の棒を取り出す。ってかアンタの袖は四次元ポケットか。 ふっと白夜の表情を見ると、さっきまでヘラヘラと笑ってた顔が、いつの間にか冷酷な表情になってた。 「...。」 「...。」     
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