第一話 実家の自室の窓から入ってきた阿呆狐

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とまあ、こんな感じで他の人からは結構嫌われており、入学した時から毎日が大変なのだ。ある日は下駄箱の中ズックの中に画鋲が入ってたり、体育館裏に呼び出されたと思えば突然集団に殴られるし、好きですと告白されたと思えばそれが嘘だと嘲笑われたり...大変でしょ? くたくたになりながら私は自分の家に帰宅する。神社の前に立つ大きな赤い鳥居。ここを潜れば不思議なことに疲れが吹っ飛ぶ。鳥居が邪気を払ってくれてるらしい、けれども疲れって邪気に入るのか?素朴な疑問だが、あえて突っ込まないでいるようにしよう。 私は神社の裏の道を通り、神社の裏にある家の玄関に入る。これにも実は理由がある。あの逢沢信者逹がよく後を追ってくるのだが、神社に入ると後を追わなくなる。これもまた不思議な出来事だ。追ってくるなら追えばいいものを...。だからわざわざ遠回りをして帰宅をするのだ。 「ただいまー。」 「おかえりなさい。あら、貴方今日は体育着のまま帰宅したのね。」 「うん...お願い察して...。」 「...ああ...なるほどね。じゃあ私が洗ってあげるから、部屋で休んでなさい。」 「はーい。」 軽く返事をして階段を駆け上がって自分の部屋に入る。そしてベッドへダイブ!これがいいのよ...。     
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