第五話 1年間に何百人死んでると思う?

3/15
前へ
/101ページ
次へ
「ホント...病室に入っては出てきて、隣の病院に入って出てくるの繰り返しよ。」 「誰かを探してるんですかね...こう、「ここじゃない...ここにもいない...」みたいな?」 「うわーそれ怖いな...。」 ...頻繁に? 「あのー、エレベーターあちらなのですが。」 「ひゃぁぁっ!」 後ろから受付にいたはずの看護師が突然声をかけてきた。驚きのあまり変な声がでる。隣で白夜が笑いをこらえてる。さっきまでコソコソ話してた看護師二人がその声に驚く。やめろ、恥ずかしい。確かに、自分達は今エレベーターとは反対の方向に行ってた。そりゃおかしいと思うわ。 「あ、ああ!すみません!そっちですね!ありがとうございます!」 苦笑いを浮かべつつエレベーターに早歩きで向かうつもりでその場をさっさと去った。エレベーターに入り、8階のボタンを押す。扉が閉まる時、コソコソ話してた看護師が説教を食らわされてる光景を最後に見た。 エレベーターは1、2、3と上へとゆっくり登っていく。意外と普通のエレベーターより遅い気がした。患者を乗せたりする時にも使うのかと考えた。 「それにしても頻繁にかー...大変だなー。」 「その女子生徒の霊が渡村先生が入院してくるのを待ってたって考えるとわかるが、今回のコンビニの爆発はなんなんだ?」     
/101ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加