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「魔夜、パラレルワールドって知ってるか?」
「ん、知ってるよ。」
暗闇の中で言われても何処にいるかわかんないわ。
「俺達が今いるエレベーターは確かに本物のエレベーターだが、さっきまでいた世界とは違うエレベーターに偶然俺達は乗ってしまった。ここを出るには何か条件を探らなければならねえんだ。」
「えぇ...そんな...。」
エレベーターは確かに止まってるが、不思議なことに息苦しくない。空気の流れ的に酸素はなくなってないようだった。
エレベーターのボタンには救助ボタンみたいなのがあったが、どうせここは異界だから誰も助けてくれないだろう。しかしなんで異界に来てしまったんだろ...。
「多分恐らく、あの病院で死んだやつとかの恨みや憎しみが溜まりこんでいて、異界を作り上げてしまったんだろう。っつうかさ、お前の街ってすげえいわくつきだらけだな。」
「まあ...そうだけどね。そう言えば確か、お母さんが昔話してたんだけど...。」
お母さんから聞いた話を私は話し始める。
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