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「それにここは元々いわくつきだし、ここのおどろおどろしい何かに女子生徒の霊が触れてしまったら...。」
「大変なことになるだろうな。悪いもん吸ってパワーアップするかもな。」
「それはやだ...。」
辺りを見渡してみても真っ暗。白夜がどこにいるか、自分が今どうなっているかわからない。このままここに居続けてる間に渡村先生に何かあったら大変だ。何とかして脱出の鍵を見つけるべく何か落ちてないか手探りする。
ふにっと何か柔らかいものに触れた。人間の肌だ。誰の肌なのかわからない。とりあえずつまんでみる。
「いでででで!!それ俺の手!何やってんだよ!!」
「あーごめんごめん。なんだろうと思って...。」
どうやら白夜の手のようだ。つまむ手を離す。また別の場所を手探りしてみる。手を伸ばすも何も触れない。時々壁や床(だと思われるもの)に触れた。とても冷たくひんやりしてる。そういえば場の空気もガラリと変わってる。エアコンをガンガンかけている感じ。
「ボタン反応するか...?」
ボソッと白夜がつぶやく。位置的に白夜がエレベーターのボタンに近かったため、座り込んでいた(見えないけどそんな感じした)白夜が「...しょっと。」と爺のような声を出して立ち上がった。着物のようなものが私の顔にかかる。
「えぇっと...これか?」
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