第六話 イケメンは必ず生きているのが定番だそうで

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第六話 イケメンは必ず生きているのが定番だそうで

「お邪魔しまーす...。」 扉を静かにゆっくり開ける。渡村先生はもちろん周りの配慮を考えたつもりなのだが...考えたつもりなのだが...。 「あっ、月乃さん。元気にしてた?」 渡村先生すっごいビンビンしてるよ!凄い元気だった!点滴打たれて眠ってんのかと思ったよ!!凄い心配したんだが! 「えっと...はい、元気です。ってか渡村先生こそ大丈夫ですか?」 「僕なら大丈夫だよ。なんか爆発に巻き込まれちゃって...酷い怪我だったみたいなんだよね。」 酷い怪我だったって...過去形か。 でも今私から見ても今も酷い怪我を負っている感じがするが、爆発事故に巻き込まれたとはいえ思ったよりはそんなに酷くない。まずイケメンにとって最も大事(と学校の女子達がよく言ってた)な顔が無事なのが幸いというか、奇跡というか...。火傷を負ったのか、体中包帯で巻かれており、点滴も打っている。 「...で、月乃さん。そこの男の人は?ケモ耳に尻尾って、コスプレ?病院でそんな格好で来ちゃダメじゃない。」 ...ん?ケモ耳に尻尾?誰のことを言ってるんだ?ま、まさか...。 「あ、あの、一体誰のことを...。」     
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