第1章 ふわふわした足元とぬかるみと
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ふと思い立ち、庭を通って我が家の冷蔵庫に直行する。 冷えた缶ビールを目の前にトンと置くと、蒼ちゃんは 「紫、わかってる」 ニヤリと笑った。 それだけで、ほんのりと嬉しい気持ちになる。 一人では、持て余す土日のぽっかり空いた時間をこうして蒼ちゃんはうめてくれる。 自分探しは自分だけじゃできないのだ、きっと。
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