事件が起きても蚊帳の外

5/41
前へ
/125ページ
次へ
監視がいるわけでもないから、提出するスケジュール通りに行く必要もないし、そもそも俺が生徒会だからスケジュールなんて変え放題だ。 「要人さん…俺からもお願いします。迷惑はかけないので…」 「……」 そう言うと、要人さんはその端正な眉を顰めたが……やがて諦めたようにため息を吐いた。 「…わかった、行ってやる」 「――!ありがとうございます!要人さん!!」 「よかったね、一矢」 「うん!!」 要人さんが行ってくれることに了承してくれたのが嬉しくて、つい元気よく頷いてしまったら、あき兄がニッコリ笑って頭を撫でてくれた。 あ…、この感覚久しぶり… 「えへ…」 昔、あき兄がよく頭を撫でてくれたのを思い出して、思わずくふりと笑ってしまった。 「――ぐふうっ!!」
/125ページ

最初のコメントを投稿しよう!

143人が本棚に入れています
本棚に追加