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すると、部屋の隅から変な音が聞こえた。
音がした方を見ると、雄紀先輩が鼻を押さえてうずくまっていた。
「さ、流石俺の見込んだ理想の受け……ほにゃっと笑顔最高だよ……!!」
「…お前の趣味に一矢を巻き込まないでって言ったよね?」
「いやいや何を言ってるんだあきっち!今のはあきっちも固まってたよね!?」
「遺言はそれだけでいいのかな?」
「ご、ごめんって!っぎゃーーーーーー!!痛い痛い!!」
気が付いたらブラックスマイルのあき兄に、雄紀先輩がアイアンクローされてた。
あき兄アイアンクローなんて出来るんだ…
というか、理想の受けって誰のことだろ?
周りを見渡しても俺たち以外に人は居なかった。
…ううーん?
「…本人が何もわかってないみたいだから、もう許してやれよ」
「ならいいけど、次やったら削ぐからね。何処とは言わないけど」
「ごべんばざい」
雄紀先輩の顔にはくっきりと掴まれた跡が残っていた。
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