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夫の性格に関しては、付き合っている時から薄々、この人はちょっと人間が薄っぺらいところが若干あるかなー、という悪い予感はしていた。でも、当時はそれでもこんなにイラつくほど気にはならなかったし、その短所は、いつも陽気で活発でポジティブという夫の長所の裏返しでもあるから、そこはある程度仕方がないよねと、私は大目に見ることに決めたはずだ。
私たち夫婦は約一年ほど付き合った末に、私が二十八、夫が三十の時に結婚した。
結婚してから二年弱、二人だけで暮らしている間は、私は夫の短所については存在すら忘れていたくらいで、本当に全く気にならなかった。
それが、結婚して一年くらいで妊娠したことが分かり、四年前に息子が生まれてからだったと思う。なんだか、その頃から夫の薄っぺらさがだんだんと鼻につくようになってきた気がする。
そして二年前に娘を産んでからというもの、それまで夫に対して感じていた、うまく言葉にできないけどぼんやりと感じていた不愉快な気持ちは決定的になった。
その気持ちは今はもう確実にはっきりとした形を持って、私のみぞおちのあたりに、ずしりと重くいつも居座るようになっている。
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