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野水ミエと川中レイとのはじめての出逢いだった。
野水ミエは女子美の短大生、川中レイは多摩美のグラフィックデザイン科の卒業生だった。
最初は眼鏡をかけていたので、イメージはかたかったが、メガネを取ると、別人のように
美貌に溢れていた。
「エッ! こんなに美しい顔だったけ!」レイは内心ビックリしていた。一目惚れだった。
美術教室の講師だった金光高次が連れて卒展に来たのだった。レイは彼女が来ることを知らな
かったので、余計ショックを感じていた。待つイライラも吹っ飛んでしまっていた。
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