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「何でぼく。姉さんに頼めばいいでしょう」 築100年以上。義兄さんがリフォームしたとはいえ、先祖伝来の土地に建つ我が家は昔ながらの日本家屋だ。壁より窓の割合が多いため 「客にゆり子の肌を見せるわけにはいかん」 原稿を取りにくる編集者や馴染みの客は玄関を越し、庭へ顔をだす。確かに、いつ人が訪ねてくるかも分からない義兄さんの書斎でゆり姉を辱めるのは、ぼくも心が痛む。だけど、担当者はと聞いて、それもダメだと言われると 「弟のぼくならいいと仰るのですか」 「いい」 腹が立つ。腕を組み、鷹揚に頷く義兄さんはぼくを見せ物とすることに雨粒ほどの躊躇いもみせない。義兄さんの股間のJrを踏み潰してやろうか 「そんな怖い表情をするな。おかしなことにはならんさ」 「おかしなことってのはどういう意味です?」 次の発言次第では義兄さんであっても殴る。靴を脱ぎ、鞄を廊下へ置き 「テルは高校男子にしては小柄であるし、顔立ちもゆり子に似て美人だ。白い股の奥まで曝した姿を目にしても、得した気分にはなろうが不快に思う奴はいない。自信を持て」 「一回、生まれ直してこい!」 高くあげた膝でグニョ、股間を潰した 「ギャッ!」 腰を曲げ、膝を合わせ、股間を両手で庇う義兄さんの悲鳴が聞こえたのだろう。ゆり姉がぱたぱたと、軽い足音を響かせ廊下へやってくる
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