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「やだテルちゃん、不能にするのは子作りしてからにして」 「ゆり子、使えるかな」 義兄さんが濡れた瞳をゆり姉に向ける。切れ長で艶っぽい眼を細め、ロングスカートをフワッと浮かせ、白い脛を露わにし膝をついた26才のゆり姉の細腰に、40男の義兄さんが頬を薄桃色に上気させ腕を回し縋りつく。コレが女なら可愛い、不安げに長い睫毛を震わせ、息も震わせる義兄さんの抱き締めたくなる儚さに、ため息しか出ない 「大丈夫。子種さえ元気なら平気よ」 義兄さんのJrを撫でて励ます、ちょっと人とズレた感性を持つゆり姉がぼくは好き。幸せになって欲しい ―――待てよ? 牽制出来るかもしれない。義兄さんの親友であり、北見高校で理化学の教諭をしてる九鬼さんを。鋭い眼をした彼は頭がよくて、女にモテる顔をしてるのに・・・・・・。義兄さんに想いを寄せている。義兄さんも、九鬼さんを憎からず思ってる節があるのはぼくの気に入らないところだ、が 「すみません、やりすぎました。お詫びにモデルは引き受けますので、ご容赦下さい」 義兄さんの執筆に貢献するため、九鬼さんを馴染みと指名してやる 「ありがとうテルちゃん。でも流星さんの潰れるどころか、元気に直立してるから気にしないでいいのよ」
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