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「……さん。……ちさん…竜一さんっ!」
誰かに名前を呼ばれて、目が覚める。
「おーいっ!起きてます?もしかして、死んでる?」
目を開くとその先に映ったのは小さな羽を懸命に動かしながら飛んでいる少女だった。
「う、うわぁ!」
「え…うわぁぁぁぁ!」
少女は起き上がった俺の額にコツンとぶつかって、飛んでいった。
「イテテ……。酷いじゃないですかっ!」
「いや、悪い悪い…。ってアンタ誰だよ!」
よくぞ聞いてくれましたね!と自信満々に少女は胸を張る。
もう少し膨らみが欲しいくらいだ。
「私はエルフィー。あなたを迎えに来たのですよ、白峰 竜一さん!」
迎え?いや、ここ俺ん家だし、迎えも何もないと思うけど…。
「さぁ、つべこべ言わずにLet's go!!!」
「お、おいっ!待てっ…」
俺の言葉が終わる前に元いた世界が白く変わっていく。
そして、ゴツゴツとした岩山へと変わった。
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