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頂上に着くとまさかの大荒れ。
あの小さい羽でよく飛んで居られるな…。
俺はパジャマをびしょびしょに濡らして歩いていた。
「もう少しで頂上に着きます。」
「お前は俺をどこに連れていく気なんだよ…。」
雨と風に足が取られる。
一瞬でも気を緩めたらお終いだ。
「さぁ!つきましたよ!」
その声は突如吹いた強風によって俺と共に空へと打ち上げられた。
「うわぁぁぁぁぁぁっ!」
小さい彼女が更に小さくなってゆく。
変な世界に連れてこられて、元の世界に戻れずに死ぬのか…。
冷たい風が俺の身体を上下左右に振り回す。
そのせいか空気を上手く吸えない。
そろそろ……限……界……。
俺は意識を手放した。
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