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「なんだか絵を観ているようです」
美鈴は、庭に関する知識は無かったがなんとなくそう思った。
そう言った美鈴に、藤原は大きく目を見開 いて嬉しそうに言った。
「そうなんだよ!この絵画的な美しさを理解できるなんて、やっぱり君はここで働くべき人だ!」
今までの静かな印象とはまるで違う、子供のような無邪気な笑顔で笑う藤原を見て驚いた。
「は、はい!ぜひよろしくお願いします!!」
うん、うん、と藤原は満足そうに微笑みながらグラスを拭いている。
≪イングリッシュガーデンだけでは無く、ここの紅茶やスイーツ目当てのお客さんも多いんだろうなぁ≫
と、思いながら美鈴はミントティーとレモンスコーンを完食して、お金を払おうとするも断られたので丁重にお礼を言い店を出た。
6時前なのにまだ外は夕日で明るい。
美味しいスイーツと素敵な出会いに感謝しながら美鈴は地下鉄の駅へと向かった。
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