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「返事が来るといいですね」
「そうだね。でもメッセージ送ったことは吉井さんには言わないで。期待してがっかりさせたくないから」
「わかってます」
吉井に聞こえないようにそんな話をしてカウンターに戻ると、吉井は愚痴をすべて吐き出したせいか、幾分元気を取り戻したような表情で立ち上がった。
「いつまでものんびりしていられないわ。また一から探し直さなきゃ」
「頑張ってくださいね」
「ありがとう」
重そうなカバンを肩に掛けると、吉井は駅へ向かって歩いていった。
「最近家出が流行ってるのかしらね」
今まで黙ってテーブル席に座っていた富さんが、吉井が戻って来ないことを確認してから呟いた。
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