04 掟

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04 掟

「……こりゃ酷いな」  座来栖は、思わずため息を付いた。  人やモンスターが沢山転がっていた。 「あ……」  ボクは、思わず声を出した。  そこに立っていたのは、13だった。  13の口元がかすかに動く。  ボクには、なにを言っているのかはっきりと聞こえた。  しかし、ボクはそれを口には出さなかった。  13は、人影に気づくとそこに銃口を向けた。 「13、待て俺だ。  座来栖だ」 「あ、座来栖さんか……」  13は、銃を降ろした。 「あの……  タマさんは?」  ボクは、心配だったもうひとりの存在。  タマのことを尋ねた。 「誰のこと?」  ボクは、タマの特徴を伝えようとする。  だが、もともと口下手なためうまく伝えれない。 「えっと頭に耳があって尻尾が3つもあって……」  13は、優しくいう。 「落ち着いて……  耳と尻尾があるってことは、獣人かな?」 「え?あ。うん。獣人」  ボクは前にいた世界のアニメの世界の単語を聞いてうなずいた。 「で、そのタマさんは尻尾を刀に変えたんだね?」 「うん」 「ってことは、妖狐一族かな?」  13は、座来栖の方を見る。 「だろうな」 「あと詩空孤児院を尋ねるように言われたんだ」 「詩空孤児院か……」  座来栖がうなずく。 「知ってる?」  ボクの心が一瞬穏やかになる。 「ああ、俺もそこの孤児院出身だからな」 「え?」  偶然の一致なのか、ボクは驚く。 「……だが孤児院がある村には掟があるんだ。  護れるか?」 「どんな掟?」 「村は家族だ。仲間だ。  だから、みんな仲良くする。  護れるか?」  家族。仲間。  ボクは、その言葉を聞くと表情が暗くなる。 「大丈夫……だよね?」  13がボクに尋ねる。 「……うん」  ボクが頼りなくうなずく。 「よし、この人たちの埋葬が終わったら村に向かおう」  座来栖は、小さく笑いボクの頭をくしゃくしゃと撫でると小さく笑った。
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