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「そうか、咎人だったのか」
清空は、顎に手を当て考える。
「ここにいたらダメですか?」
ボクの言葉に清空が微笑む。
「大丈夫じゃ。
ボクは、転生者か?」
「転生者?」
「前世の記憶を持っているかどうかじゃ」
「持っています」
「だから、咎人の印があったんじゃな」
「はい、でも。
その咎人の印はフィサフィーって人に消してもらいました」
「そうか主からは、巨大な魔力量を感じる。
じゃが、魔力はない。
魔力量を代償に魔力を持って行かれたんじゃな」
「どう違うんですか?」
「魔力量っていうものは、魔法を放つ容量のことじゃ。
魔力は、魔法の威力のことじゃ」
「そうなのですか。
ありがとうございます」
「咎人は、前世で何らかの罪を行ったものが受ける裁きじゃ。
その罪を償いきったとき真の力に目覚めるのじゃ」
「真の力……」
自分が行った罪とは、自殺のことだろう。
それは、どうやって償うのだろうか?
ボクにはわからない。
「じゃが、咎人の印が無いってことはすでに目覚めているはずなのじゃが」
ボクは、自分を攻撃した人たちが口々にレベルアップしたと叫んでいたことを。
そして、不死の力を得たことも伝えた。
「そうか、主の真の力とは経験値付与の能力か」
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