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ボクは、ゆっくりと案内された場所に清空と共に向かった。
座来栖と13は、別件の仕事があるため清空とふたり。
静かなる空間。
「13くんって凄いですね」
何かを話さなくてはと思ったボクが放った言葉に清空は笑顔で返す。
「そうだな。
銃の腕は座来栖を超えるだろうな」
「そうなのですか?
僕と同じ歳なのにあんなに凄いなんて、やっぱり生まれ持っての差って違うのかなー」
ボクがそういって遠くを見る。
「浮かない顔を浮かべてどうした?少年!?」
若い男の声がボクの耳に届く。
「え?」
ボクは、周りを見渡す。
しかし、このあたりには人影はない。
そして風と共に現れたのは銀髪に赤い眼が特徴の美青年だった。
「こいつの名前は水道白銀。
こう見えてものすごく強いぞ……」
「『こう見えて』は酷いな。
でも、強いことは否定しない!」
白銀は、小さく笑うとボクの方を見た。
「えっと」
「鋼 ボクくんだね!」
「はい」
「予めいっておこう。
君は強くはなれない。
転生者の中には転生無双と言われるくらい強くなるものもいる。
異性にもモテて自分も強くて、もうウハウハ生活が待っているだろう。
だが、ボクくんは違う。
君は……」
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