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そんな見世物にして何の特になるんだか」
サカキは、小さくため息をつく。
「では、お尋ねしますがサカキさまは、ボクをおいくらで買いましたか?」
「んー、確か100シルバーくらいだな。
1ゴールドにも満たなかったはず」
「そうでしょうそうでしょう。
咎人という存在は高くは売れません。
不思議な力を持っているのがほとんどですからね。
その不思議な力を封印しているのがあの印です。
ですが、ボクはこれまで不思議な力を使ったことがありますか?」
「ないな」
「そう、つまりボクの咎は神の間違いだったのです」
「そうか……」
「ちなみにショーに出すのなら少なくても1000ゴールドは貰えますね」
「そっか……
でも、食われるのはかわいそうだな」
サカキは少しだけの良心があった。
しかし、老人は引かない。
「そうですか。
お優しいのですね。
では、この私フィサフィーに1000ゴールドで譲ってはいただけないでしょうか?
なぁに餌にはしませんよ餌には……」
「……餌にしないのなら、まぁいっか。
奴隷契約の呪印を爺さんに譲ろう」
こうしてボクのいないところでボクの売買契約が成立していた。
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