原案(あらすじ)

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原案(あらすじ)

目覚めるとそこは屋外階段の踊り場だった。 周りを見回すと、自分以外にも9名の人間が、学校と思われる建物の広い踊り場に集められている。 まだ眠っている者もいるようだ。 突然チャイムが鳴り出し、その音で全員が目覚める。 そこに「先生」と名乗る男が現れ、「それでは今日の授業を始める。今日の授業は『体育』だ」と話し出す。 『体育』の授業内容は、「グリコゲーム」を行い、3階の今の踊り場から、5階屋上のゴールを目指すというもの。 通常の「グリコゲーム」に「特別ルール」が加えられ、敗者を1人決めるまでゲームは続けられる。 さらに、ゲームを始める前に「休み時間」として、1時間の自由時間が与えられる。 自由時間中も踊り場から離れることはできないが、スマホの使用は認められる。 ただし、使用できるのは「クラス掲示板」と、その掲示板内にいる人間への「個人メッセージ」だけである。 ゲームが始まるまでの1時間の間に繰り広げられる「クラス掲示板」と「個人メッセージ」を使った心理戦が大きく勝敗を分けることになった。 綾香は何とか「敗者」にはならなかったが、「敗者」が消されるところを目の前で目撃し、恐怖を覚える。 次の日は「国語」、その次の日は「美術」といったように、高校で習う教科に合わせたゲームが用意されており、「敗者」になった者が1人ずつ消されていく。 そして、ゲームが進むにつれて、少しずつ解き明かされていく、主催者の謎。 ランダムに集められたように見えた参加者たちは、実はある接点があった。 大樹のいじめに関わっていた人間の親族たちだったのだ。 ゲームの目的は、大樹の兄である一樹が、弟を殺した人間に復讐をすることだった。 綾香の妹である美咲は、いじめの主犯格だったのだ。 「大樹をいじめた人間に、大切な家族を奪われた苦しみを思い知らせたい」という一樹の思いで、恐ろしい復讐劇は幕を開けたーーー
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