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ドードーとアリスたちのバトルが始まろうとしている。
その頃、魔王に連れ去られたジーンは、廊下に飾られている絵画を見ていた。
「僕でも知ってるくらいの有名な絵ばかりだけど、もしかして……全部本物なの?」
「当たり前だ。本物の輝きこそ我に相応しい」
「もう少しだけ……見ていたいな」
「好きにしろ」
絵画に魅了され、壁際で呆然と見つめる。
すると、絵画の上に設置されている古びた照明が落下した。
「危ない!」
勢いよく飛び込み、ジーンに当たる寸前で照明を弾き飛ばす。
バランスを崩して壁に手をつく魔王。その腕の中には頬を染めるジーン。
奇跡が生んだ、壁……ドーン!
「ジーン、怪我は無いか?」
「えっ、いやっ、その……大丈夫……だよ……」
心配そうに覗き込む魔王の顔を直視できない。
やめろ、やめてくれ、僕は男なんだ。
胸の高鳴りが加速する。
顔を真っ赤に染めて俯くジーンは、魔王のイケメンな魅力に悶え苦しんでいた。
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