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いつものごとく授業中にぶつくさと説教を受けてしまう。遠足に行く前日で眠れないような年齢はすでに超えてしまったが、精神年齢はまだそこにいるようで、昨日は興奮して寝ることができなかった。寝てしまうのはそれだけではなく、この学校はとても日当たりのよい場所に作られている、そしてそよ風もとても気持ちが良い。この環境で寝ないというのは自然に失礼だと私は思う。
だが、周りの生徒はいつものように笑い、そして蔑む。確かに私には魔術師としての才能はない。使える基礎魔法の属性は水だけでそれ以外は一切使えない。応用も基礎魔法ができていないので、水魔法を操作するぐらいしかできない。周りの生徒はというと、最低でも二つは基礎魔法が使うことができて、得意魔法では他の基礎魔法との合わせ技ができる人もいる。だから私は周りから浮いてしまう。
それでも私には友人がいた。昔からのちょっとした繋がりで私が四歳のころから遊んでいる子がいた。でも、今となっては学年トップ。この学校でも先生と戦えなくもないレベルの友人だった。そのせいで私がこの学校に入った当初はちょくちょく話ができたが、今となっては後ろ姿さえ見つからない。いつの間にか自分だけが置いてきぼりにされた。でも、決して諦めたわけじゃない。今日の召喚さえうまくいけば…
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