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「そんなおばあちゃんみたいなこと言わないでくださいよ。私たちはとても感謝しているんです」
ジェナが言った。
「そうですよ。シスターが協力してくださるおかげで私たち、エンジェル・スレイは試験を受けられるのですから」
シェインも言った。
「おばあちゃん・・・ですか・・・まあそう言われても仕方がありませんね」
シスターの顔が少し引きつっていた。
レイラ的に見て、シスターは若くもなく、かといって年をとっているわけでもなさそうだ。30歳くらいだろうか。何歳だと聞くわけにもいかない。それが礼儀――だとレイラは思っていた。
「なあ、シスターって何歳だ?なんか会う度に思うんだけど、初めて会ったときから、なんにも変わってないなぁって」
「おいおいそんなに唐突に聞くか普通」
レイラはため息しかでなかった。ある意味、龍勝が怖いもの知らずに思えた。
「95歳」
「へ?」
「冗談ですよ」
シスターはにっこりと微笑んだ。でもその笑みの裏側には、激しい怒りがあるように見えた。現にシスターの眉毛が少し、いや、よく見なければ分からないが、わずかにつりあがっていた。
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