思い

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 シェインがレイラの横に座った。 「妹、ジェナは今頃どこにいるんでしょうか。私はただそれが気がかりで試験どころではないんです。これでは合格、不合格なんて関係ないです。ただジェナが無事だといいんです」  シェインが涙声になっているのにレイラは気づいていた。 「本当に妹のことを心配しているんだな」 「ええ。私たちは姉妹ですから。もし、ジェナに何かあれば、私の責任です」 「そんなに自分を責めるなよ。きっと大丈夫だからさ。心配するなって。オレも探すから」 「ありがとうございます。私ももっと探す範囲を広げないといけませんね。天上界からならすぐに見つけられますが、今天上界には帰られませんし、人間の姿ですから見つけるのはかなり難しいです。こんなときに限ってピアスをつけてないみたいですし」 「ピアス?」  シェインが髪の毛で隠れていた耳を見せてくれた。両耳には、薄いピンクのピアスがしてあった。 「互いがはぐれても、相手の居場所がわかる発信機みたいなものです。天上界はいろいろな空間が結合しあってできた世界ですから。その空間に、たまに仲間が落ちてしまうことがあるんですよ。それで居場所がわかるようにエンジェルたちは、いつもピアスをつけているんです。それはこの人間界でも同じようにつけているんです。色は個人の好みですよ」  エンジェルがつけているピアスは、人間界でいうとGPSの機能を果たしているようだ。逆に、常にそれを身に着けていなければならないほど、危険な場所なのか。
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