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気が付いたときにはベッドに寝かされていた。起き上がって周りを見回してみると、ところどころ明かりがあるだけで、辺りは薄暗かった。
ジェナの頭の中は混乱していた。
「私・・・何があったの・・・?確か白い光を見て・・・」
必死に記憶を甦らそうとしたが無駄だった。何も思い出せないのだ。
「思い出せなくて当たり前だろう。気を失っていたんだからな」
声がしたほうを向くと、龍勝が壁にもたれていた。
「そうなの。どのくらい気を失っていたの?」
ジェナは龍勝がそこにいたことに、顔には出さなかったが内心、少し驚いていた。
「一週間ぐらい。気を失っていたというよりは眠っていたというべきだな」
「そんなに長い間・・・ところで、ここはどこ?」
「それは教えられない。口止めされている」
龍勝はそっけなく言った。
「それはいいとして。本当に教えてくれるの?試験に受かる方法」
「ああ。今は質問に答えてくれればいい」
「何?」
龍勝はジェナを見つめた。
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