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「すいません。皆さんに迷惑をかけてしまって・・・」
シェインは何とかして起き上がると、すまなそうに言った。
「シェインは悪くありません。今は何にも心配せずに休みなさい」
お盆をベッドの横の棚にのせるとシスターはそっとシェインの頭をなでた。
横から見ていたレイラには、まるで親子のように見えた。
――オレにも、あんな頃があったのか・・・?
ズキン!!
「ッ!」
レイラは突然襲ってきた強い頭痛におもわずしゃがみこんでしまった。
「レイラ君!?ちょっと大丈夫!?」
マキがレイラに声をかけるも、レイラには何も聞こえていなかった。
――なんでいきなり・・・
心の中では早く終わってくれと思っていたが、頭痛はさらに痛みを増した。
「ッウワ!」
レイラは両手で頭を抱え込んだ。その時、レイラの頭に映像らしきものが流れたが、ほんの一部だけ映し出された。
―巨大な建物。暗い部屋。子ども。後ろ姿の人物―
――これを知っている気がする・・・もしかして、昔の記憶・・・?
頭痛が治まってくるとレイラは立ち上がった。
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