第2章 これ、誰だ?

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 玄関から、人が上がり込んでくる音と、お嬢の声、それから知らない声が聞こえてくる。  オレはフンフンと鼻を動かした。  お嬢の他に、人間のオスの匂いがする。パパさんではない。よく箱を持って来る汗臭い兄ちゃんの匂いでもない。  これ、誰だ? 「どうぞ入って」  そう言ってオレのテリトリーに入ってきたのは、お嬢より少し背の高いヤツだった。 「初めまして、大木です」  そう言ってママさんにぺこりとお辞儀をする。 「まぁまぁ、いつも祥穂がお世話になってます~」  ママさんもぺこりと頭を下げた。しかも笑顔ってことは、どうやら敵ではないらしい。 「じゃ、私はお友達とお食事なので、後はお二人でごゆっくりぃ~」  うふふ、とママさんは意味ありげな視線を二人に送ってから 「しっかりね」  ママさんがオレを見て言いながら、頭を一撫ですると外へと出て行ってしまった。  しっかり、ってどういうことだ? 「こっちがウィル。ウィル、挨拶は?」  お嬢がオレをコイツに紹介した。オレは少し警戒しながら、相手を見る。  と、コイツはオレの前に膝をつき、オレに視線を合わせた。 「よろしくね、ウィル」  コイツはママさんにしたように、オレにもぺこりと頭を下げた。  ってことは、
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