雪は桜の花びらに似ている。

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「うわー!本当にいいの!?」 「もう小学三年生だからね。お姉さんだから。」 一月。初めて、お年玉の一万円札を貰った。 全部ではない。一部分だ。残りは…と、言うか、今年までの分は全て母に回収されていて。私の諭吉様は通帳の中で眠っていらっしゃる。 「良かったな、優梨奈(ゆりな)。」 「お兄!これ、全部百円玉に替えて!」 「は!?全部!?」 「うん!」 「全部って…何、買うつもりなんだよ。」 「あのね、ガチャガチャしたいの!」 「は!?」 そうして私は、叔父さんに一万円札を千円札に両替えして貰い、中学二年生のお兄を引き連れて。 翌日二日、お正月でも開店している大型スーパーのゲームセンターへとやって来た。 到着すると私は真っ先に両替機へと向かい、先ず五千円分を全て百円玉に替えた。 「バカ!優梨奈!そんないきなり両替えしてどうするんだよ!?持ちきれないだろ!」 「お兄も手伝って!」 お兄は溜め息を零すと、 「仕方ないなー。」 そう言って、両手を貸してくれる。 「で?何、狙ってんだよ。」 「…これのゴールド。」 指差す先には、お目当てのガチャガチャの台。それは今、男の子たちの間で流行っている戦隊アニメのキャラクターキーホルダーだった。 「あー…優梨奈がわざわざ録画して観てるやつか。」 「ちちち違うもん!録画なんてしてないよ!リアルタイムだもん!」 「ふーん。で?何でこんなに金が必要なの?」 「だって…ゴールドはレア物なんだもん。お小遣いで回したけど、全然出なかった。」 「言っておくけど、一万円投入したからって出るとは限らないからな。後で泣いても知らないぞ。」 「泣かないもん!出るもん!」 そう、私は先月この台が出てから、お母さんのお手伝いをしてはお駄賃を貰ってここに回しに来ている。が、結果は惨敗だ。すっかり運に見放されている。そして…
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