僕のアシスタントは美少女AIです

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僕のアシスタントは美少女AIです

「ーーきてください!起きてください!」 あれ....目覚ましアプリ(2次元美少女が可愛い声で起こしてくれるという代物だ)の声がいつもと違う。 いつ設定変えたかな。それにしてもイイ声してるな。僕の好みドンピシャだ。 「早く起きてください!カズキさん!学校に遅刻しますよ!」 あぁ....癒される....きっと天使ってこんな声してるんだろなぁ....ってあれ?なんで僕の名前知ってんの? 僕はのっそりと体を起こし、寝ぼけ眼を擦って、枕元に置いてあったスマホを手に取った。 「やっと起きましたね!さあ!早く支度をしましょう!もう時間が無いですよ!」 そう言って、画面の中の真っ黒な髪を肩あたりで切り揃えていて、かっちりとしたスーツを着こなしたいかにも秘書って感じの美少女(雰囲気にまだあどけなさが残っているのがこれまたいい)は、手に持っている時計を指し示した。 時刻は一時間目の授業開始十分前を示していた。 もう、間に合わないな。どうせならのんびりしよう。 しかし、最近の目覚ましアプリは凄いんだな。200円払ったかいがあった。 「どうしたんですか?本当に遅刻しちゃいますよ?急がないんですか?」 そういって画面の中の彼女は小首をかしげる。 「いや、いいんだよ。どうせもう間に合わないし。それに、朝にせかせかするのはあまり好きじゃないんだ」 そう僕は画面の彼女に話しかけた。 「ダメですよ!ただでさえ最近遅刻が多いのに。ほら、急いでください!」 画面の中の彼女は早口でまくし立てた。怒っているのも可愛い。 仕方ないから、彼女の言うことに従うことにした。あれ?でもなんで最近僕が遅刻してるの知ってるんだ? 「しょうがないなあ。はぁ....」
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