僕のアシスタントは美少女AIです

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僕は小さくため息を吐いて、クローゼットから制服を取り出し、着替えた。(着替えているあいだ画面の中の彼女がリズミカルにいっそげ♪いっそげ♪と言っていた。) 朝ごはんは....いいや。さあ、行こっか。 僕は学習机の脇においてある学生カバンを手に取って、画面の彼女に急かされながら家を出た。 晴れた今朝の往来は、人通りが少なく、晩秋の朝のピンと冷たい空気が僕の眠気を覚ましてくれた。 「ねえ。最近のアプリって凄いんだね。最近流行りの人工知能ってやつ?」 僕はそう画面の中の彼女に、話しかけた。(途中、マルチーズを散歩させている近所のおじいさんが怪訝そうな目付きで僕を見ていた。) 「アプリというか....私は、元々カズキさんのスマホにインストールされていたAIです。ほら、昨日はいつものアプリじゃなくて、私に起こしてくれと頼んだじゃないですか」 そういえばそうだった気がする。 昨日夜更かししちゃってあんまり眠かったもんだからアプリを起動するのも億劫だったんだった。
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