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結局、俺がこたつから出た。
こんなことやってたらいつまで経っても飯が来ない。それに腹もすいた。
生きていたら、大人にならなければならない瞬間というのが必ずやってくるのだ。俺は大人の階段を一歩登った。
「そういえば浜口は?あいつ遅くないか?」
小島はぬくぬくとこたつで温まっている。
俺はこたつに身を滑らせながら答えた。
「あいつ、また振られたらしいぞ」
「また!?」
「でな、なんか取り憑いてるんじゃないかって話で、お祓いしてから来るらしい」
「まぁ確かに……ほんとになんか憑いてるかもしれないな……あっ、それよりもう一回勝負しないか?」
「なんでだよ?」
俺は、でしっでしっと小島の足をつついた。
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