第1章

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「うぅっ……」 リビングの大きな窓から月明りが射し込む中、猿轡を嵌められた若い女の人は苦しそうに短いうめき声を上げた。 こんなに立派なところに住んでるんだから、きっとお姉さんはお金持ちなんだろうな。 大きいテレビもあって、羨ましいなぁ。 世の中って、不公平だ。 それなのに死にたがっているなんて、彼女の人生にはきっと色々な悩みがあるんだね。 まだ小学生の僕には、死にたいっていう気持ちは、よくわからないけど。
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